令和元年度 6月巻頭言

6月 『自主学習』の取組       教務主幹 横山 由希

 今年度、新しい取組として、「自主的・主体的な学び手」の育成を目指し、『自主学習ノート』に取り組んでいる学年があります。漢字スキルや計算スキル、音読などの宿題の他に、1週間に一度提出する「自分の好きなこと」に自主的に取り組むことのできる課題です。内容は、興味・関心をもったことへの探究心を育てるため、形式は問わず、各自が自由に様々な表現の仕方で取り組んでよいことにしています。

 4年生では、「(絵)日記」「旅行記」「読書感想文」「お話作り」「漢字・計算練習」「花図鑑」「車図鑑」「草花の観察」「ペットの観察」「〇〇のひみつ調べ」「宇宙について」「太陽系について」「星座について」「都道府県調べ」「雲調べ」「動物調べ」「世界の国調べ」「プロ野球について」「ポケモンの進化について」「イラスト」「まんが」「迷路」等から「フィボナッチの数列・パスカルの三角形」まで、幅広い内容で各自のノートのページが埋められています。子供たちが『自主』的に取り組んだ、バラエティに富んだ内容を楽しみながら、毎回コメントを入れて返しています。ハクビシンについて調べた子供が、「夜行性と書いてあったのに、昼間に桜の実をおいしそうに食べていて、「不思議だな?」と思ったけれど「面白い!」とも思いました。(不思議と面白いが)50%ずつくらいです。もっと調べてみたいです。」と書いていました。調べたことと自分が実際に見たことを比べて疑問をもち、さらなる探究心につなげていました。また、友達同士でノートを見せ合い、自然と交流の輪が広がり、自分の言葉で説明し合う様子が見られました。習得的な内容の宿題だけではなく、自分発信の取組の中で思考力・判断力・表現力を養うことや、義務教育9年間を見通して、学習自立のできた中学生を目指して、今後も継続し深めていけたらと考えています。

 2020年度から全面実施となる新学習指導要領には、資質・能力の育成を目指す『主体的・対話的で深い学び』の実現に向けた授業改善が掲げられています。実施の前年である今年度も、各教科で児童の主体性を伸ばすための手立てを工夫し、日々試行錯誤しながら授業に生かせるよう、今後も教職員一同努めてまいります。

更新日:2019年07月11日 10:55:09